神奈川県がん診療連携指定病院
更新日 令和7年11月14日
国立がん研究センターの統計によると、日本人ががんと診断される確率は約2人に1人と言われており、私たちにとって身近な病気となっています。こうしたなか、市民の皆様に身近な存在である市立病院で、適切ながん医療が受けられる体制を整備するとともに、相談体制や緩和ケアを充実させることで、一人一人の心に寄り添う医療が提供できるよう、茅ヶ崎市立病院は2018年4月1日から「神奈川県がん診療連携指定病院」に指定されています。
神奈川県がん診療連携指定病院とは
専門的ながん医療の提供や緩和ケアの提供、地域でがん診療を担っている医療機関との連携、がん患者さんやご家族などに対して相談支援や情報提供などを担う役割があり、厚生労働大臣が指定する「地域がん診療連携拠点病院」と同等の機能を有する医療機関として、神奈川県知事が独自に指定する病院です。
神奈川県がん診療連携指定病院指定の背景
以前の茅ヶ崎市では、乳がん、肝がん、化学療法、放射線治療の自己完結率が低く、他の地域へ患者さんが流出している現状がありました。そこで、これらの自己完結率を高め身近な病院で専門的ながん治療が受けられるよう、乳腺外科や緩和ケア外来を開設し、がん相談支援センターを設置するなどの取り組みを進めた結果、当院は「神奈川県がん診療連携指定病院」の指定を受けることができました。
乳腺外科の開設
乳腺疾患の診療を専門とし、2016年4月に開設。要精密検査と診断された方や、乳房のしこり・分泌・違和感などの症状がある方の精密検査、および乳がんの治療を中心に行っています。線維腺腫や乳管内乳頭腫などの良性疾患の経過観察なども行っています。
緩和ケア外来について
2017年4月に開設され、主治医と連携して診療を行っています。緩和ケアは、生命を脅かすような病気の診断を受けた時から始まる前向きな医療・ケアです。その対象は、がん患者さんだけでなく、非がんの患者さんにも広がっています。病気そのものや、病気の治療に伴うからだやこころの辛さを和らげ、その人らしい生活を送るための方法について一緒に考えています。
診察希望の方は主治医にご相談ください。
がん相談支援センターの設置
がんについてのさまざまな不安や悩みなどの相談をお受けする「がん相談支援センター」を2017年4月に開設。患者さんだけでなく、家族の方、地域の方など、どなたでも無料で相談をお受けしています。
神奈川県がん診療連携指定病院指定により期待される効果と今後の取り組み
茅ヶ崎市立病院で一貫した治療ができるようになることで、今まで他市や遠方で治療していた時間を仕事や生活に有効活用し、自分らしい生活を送りながら治療に専念することが期待されます。
引き続き「地域で完結できるがん治療」を目標とした、住み慣れた茅ヶ崎市の中で安心して安全な医療の提供に取り組んでまいります。
