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臨床検査科

更新日 平成23年5月23日

病理診断医について

 病理は内視鏡検査や手術で採取された検体が良性か悪性か、すなわち癌か否かの組織診断を行うのが主な仕事です。
 呼吸器科、泌尿器科、あるいは婦人科などでは細胞診を併用して行うこともよくあります。
 また、腎炎や肝炎、皮膚炎などの内科的疾患についても、その組織診断、種類を判定し、治療の指針にも関わります。
 地域中核病院としては日本ではまれですが、2名の常勤病理医が確保されています。現在は経験豊富なベテラン病理専門医と若手病理医がいて、さらに特殊な症例には外部の病理医も非常勤スタッフとして登録され、的確、万全な病理診断、最終診断を期しています。
 細胞診に関しても、サイト・スクリーナーの資格を持つ4名の臨床検査技師が勤務しています。
 臨床検査科病理診断部門としての外来はまだ設けていませんが、病院の質を担保する重要な部門のひとつです。
 病理診断、所見などについての疑問、質問などがあれば、臨床主治医とともに、説明させていただきますので、遠慮なくご相談下さい。


臨床検査科(技術部門)の紹介

臨床検査科(技術部門)は、検体検査、生理検査、細菌検査、病理検査の4部門に分かれています。


検体検査部門

  • 外来中央採血
     外来患者の採血を行います。
  • 生化学検査
     採血をした検体で肝機能、腎機能、メタボ検診項目等の測定も行います。
  • 血液検査
     血液の状態を調べるために、赤血球数、白血球数、血小板数などの測定、白血球の種類を分類する検査、血液の固まりぐあいを診る凝固検査を主に行います。
  • 尿一般検査
     尿、髄液、便など体から出るものすべてを検体として検査を行います。
  • 輸血検査
     大量に出血した場合に輸血を安全に行うための検査を行います。

採血室
採血室
採血準備室
採血準備室

生理検査部門

  • 超音波検査
     肝・胆・腎・膵等上腹部、心臓、甲状腺を検査します。
  • 長時間心電図記録検査(ホルター心電図)
     24時間記録された心電図を解析します。
     現在では記録器の軽量化と改良が進みシャワー入浴が出来るようになって患者さんの負担が軽減されています。
  • 心電図、肺機能、ABI(動脈硬化)、脈波(末梢血流量)、脳波、トレッドミル
     体成分検査を行います。
  • 聴力・めまい検査(耳鼻科外来にて)
     新生児難聴検査(病棟にて)を行います。
  • 検診センター
     心電図、腹部超音波、聴力、骨密度検査を行っています。
  • 筋電図、頸動脈波
     医師が行っています。

超音波検査
超音波検査
心電図解析
心電図解析
トレッドミル検査
トレッドミル検査
聴力・めまい検査
聴力・めまい検査

細菌検査部門

 患者様から採取させて頂いた材料を用いて感染症(病気)の原因となっている微生物を検出し、菌名を調べ、その菌に最も効果のある薬(抗生剤)を見つけ治療の手助けをする検査です。
 MRSA、病原大腸菌O157、ピロリ菌などもこの検査でわかります。



 検査項目

グラム染色 細菌を赤と青に染め分け、ある程度の菌の推定が可能です。
蛍光染色、チールネルゼン染色 抗酸菌(結核菌)を染め、喀痰やその他の材料中の抗酸菌の有無を調べます。
培養検査 培地(寒天に栄養を添加したもの)に病原菌を眼に見える大きさ(コロニー)に発育させます。
同定検査 培養で発育した菌の菌名を決定します。
感受性検査 様々な抗生剤に病原菌を混ぜ効く薬を見つけます。
ロタウイルス抗原 冬季の乳幼児下痢嘔吐ウイルスです、便で調べます。
インフルエンザA・B抗原 鼻やのどの粘膜を綿棒で拭って調べます。
RSウイルス抗原 冬季乳幼児呼吸器感染症の主要な原因ウイルスです、鼻汁で調べます。
アデノウイルス抗原 咽頭炎や結膜炎を起こすウイルスです、綿棒で粘膜を拭って調べます。
ベロ毒素検出 O157の出す毒素です。
クロストリジウムD-1抗原 クロストリジウム・ディフィシル(嫌気性菌)は抗生物質投与等により、腸内で以上増殖し、下痢や、腸炎の原因になります、便で調べます。

病理検査部門

 病理検査とは、患者さんの身体から採取された組織や細胞などを特別な染色法で染め、顕微鏡を用いて詳しく調べる検査です。
 病院を受診された患者さんが適切な治療を受けるためには、正確な診断が必要不可欠となります。
 病理検査室から報告される病理診断は、主治医に報告され、患者さんの診断や治療方針の決定に生かされています。
 普段みなさんの目に触れる機会は多くありませんが、確定診断や最終診断としての重要な役割を果たしています。患者さんを陰で支える存在なのです。
 病理診断を行う医師のことを「病理医」と呼び、当院では2名の常勤病理医が勤務しています。さらに、特殊な症例には外部の非常勤病理医と協力し合い日々正確な診断を心がけ、診断業務にあたっています。

病理検査は大きく以下のように分けられます。
☆組織診断(生検・手術で摘出された臓器や組織)
☆細胞診断
☆術中迅速診断
☆病理解剖



組織診断

《生検組織診》
病変部から数ミリ程度の組織小片をつまみ取り、病変が炎症によるものか?腫瘍によるものか?など、どのような病気であるのかを診断します。生検部位としては胃や大腸など消化管が多く、内視鏡検査の施行時に採取されます。皮膚や口腔内、肺などエコーやCTなどの画像でみられる多くの臓器から採取可能です。

《手術材料の組織診断》
生検での診断をもとに主治医は治療方針を決定します。そして、数ある治療法の中から手術が選択された場合に行われるのが、手術材料の組織診断です。手術によって摘出された臓器や組織は、まず肉眼で観察されます。病変の部位やその大きさ、深さや広がりなど様々なことを考慮し、病理医が必要な部位を切り出します。切り出された組織は3マイクロほどの薄さにし、染色が施されます。染色された標本は病理医が顕微鏡を用い、病変の良悪性や病変の広がる範囲や進達度、リンパ節転移の有無などを診断します。さらに、抗癌剤や放射線治療後の効果の判定などにも用いられます。


顕微鏡を用いて診断中!
顕微鏡を用いて診断中!
乳癌の組織像
乳癌の組織像

細胞診断
 細胞診検査は、組織診検査に比べ患者さんへの侵襲性の低い検査です。また、病変の一部を採取し診断する組織診検査よりも一度に広範囲を調べることができます。喀痰や尿はその代表例とされ、繰り返し採取が可能で痛みを伴いません。そのため、細胞診断はスクリーニング目的の検診にも応用されています。婦人科領域では採取部位を綿棒などで、肺や膵臓ではブラシでこすり取りガラスに塗りつける手法で標本を作製します。
 乳腺や甲状腺などは、体表から採血のときと同じ針を用いて穿刺し陰圧をかけることにより細胞を採取しガラスに吹き付けます。当院では患者さんが穿刺吸引細胞診を受けられる際には、外来の診察室に出向きその場で標本作製を行っています。検体の種類に応じた処理や染色を行い、細胞検査士が顕微鏡で観察します。そして、病理医と協力して診断業務にあたっています。


顕微鏡を用いて診断中!
顕微鏡を用いて診断中!
乳癌の細胞像
乳癌の細胞像

術中迅速診断
 
手術前に生検が行えない場合や病変が深く生検が難しい場合など、病変は取りきれているか?リンパ節摘出は必要か?などを調べるため、手術中に提出された組織から病理診断を行うことがあります。
 術中迅速組織診断では、提出から15分程度で病理診断が行われます。-60℃のフリーザーで急速に凍らせ、凍結標本が作製されます。診断結果は執刀医に直接連絡され、切除範囲の決定や手術法の選択などに役立てられます。スピードと正確性が同時に求められる重要な検査であるといえます。


-20℃の冷たい庫内で8マイクロほどに薄く切っているところです!
-20℃の冷たい庫内で8マイクロほどに薄く切っているところです!
薄く切った組織を病理医が診断中!
薄く切った組織を病理医が診断中!

顕微鏡でみえている画像が、隣のパソコン画面に映しだされています。



病理解剖
 不幸にして病院でお亡くなりになった患者さんに対して、ご遺族の承諾をもとに解剖が行われることがあります。
 この解剖は病理医によって行われ、生前の診断は正しかったのか。治療は適切なものであったのか。死因となった原因は何だったのか。などが明らかにされます。病理解剖の際に得られた肉眼所見は、病理医から主治医へと伝えられ、ご遺族に説明されます。その後、組織診断もあわせて詳しい報告書が作成されます。


医師

佐野仁勇(科部長)
卒業年 昭和51卒
死体解剖資格、日本病理学会病理専門医、日本臨床細胞学会細胞診専門医
平 沙代子
卒業年 平成20卒

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