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呼吸器外科

更新日 平成23年12月12日

  当院呼吸器外科は、2000年より東京大学呼吸器外科の非常勤医による月1回の外来と約2週に1回の手術という体制でスタートしました。2003年4月の新病院移転に伴い常勤医が1名赴任し、外科医の協力の元に呼吸器外科が新設され診療を行なってきました。さらに2007年4月より常勤医が2名となり、外科から独立した診療体制が整いました。
 現在は東京大学呼吸器外科より赴任した深見武史医師を科部長とし、2010年10月1日より東京大学呼吸器外科より赴任した土屋武弘医師とともに診療に当たっております。
 なお、当施設は呼吸器外科専門医合同委員会の関連施設として認定されており、研修医、若手外科医には呼吸器外科専門医への道が開かれています。


診療体制

  • 手術:月曜日が午後から、水曜日と木曜日は午前9時から定時手術日となっております。月曜日は主に胸腔鏡手術(以下、VATSと記載)、水曜日と木曜日は主に開胸手術(VATS随時併用)が行われています。
  • 外来:月曜日の午前は土屋武弘医師、火曜日と金曜日が深見武史医師の外来診察日です。術前患者さんおよび術後の再診患者さんの診察をしております。また手術中以外は随時外来診察に応じる体制となっています。

手術実績と対象疾患

 開業医の先生方や呼吸器内科からの御紹介患者さんを中心として、肺癌手術は着実に増加しております。昨年度より積極的に胸腔鏡による低侵襲手術を導入していますので、更なる手術数の増加が期待されます。
 手術対象疾患は、原発性肺癌、転移性肺腫瘍、縦隔腫瘍、気胸、炎症及び感染性疾患、良性肺腫瘍、外傷など呼吸器外科領域のほぼ全ての疾患を対象としております。


各種疾患の手術方法

  1. 原発性肺癌:非小細胞癌で他臓器に転移が無ければ開胸、肺葉切除及びリンパ節郭清を基本術式としています。
    進行肺癌で特にリスクが無ければ気管支形成術や気管支襟状切除術、血行再建術、さらに浸潤部の合併切除、胸骨正中切開による両側縦隔リンパ節郭清といった拡大手術も行います。狭心症や心筋梗塞、弁膜症といった心疾患、慢性閉塞性肺疾患、糖尿病、透析導入された慢性腎不全など合併症を有するリスクの高い方、75歳以上の高齢者の方にはVATSによる手術を行います。非小細胞肺癌疑いの未確診の肺腫瘍に関しては積極的にVATSによる部分切除を行い、術中迅速病理診断がつけば一期的に肺葉切除及びリンパ節郭清を行います。術後成績はstage IAの患者さんの5年生存率が約90%と良好です。
  2. 転移性肺腫瘍:他臓器からの肺転移に対して、原発巣や他に転移や再発が無ければ積極的に切除します。
    VATSによる肺部分切除または肺葉切除を原則としておりますが、開胸手術を選択することもあります。
  3. 縦隔腫瘍:原則的にVATSによる腫瘍切除術を行います。ただし、胸腺腫や重症筋無力症に対する胸腺摘除は、再発を防ぐために胸骨正中切開(皮切は胸元から見えない程度の高さにとどめています)による拡大胸腺全摘術を選択しています。
  4. 気胸:胸腔ドレーンによる治療がうまくいかない時や再発例を中心として、VATSによるブラ切除及び胸膜癒着術を行います。
    術後の再発率は約1%で、通常術後4日ほどで退院となります。
  5. 確定診断の困難な症例:気管支鏡検査やCTガイド下の生検で診断困難な肺門、縦隔リンパ節腫大や末梢の肺病変、胸膜病変に対してVATSによる生検を行います。

今後の展望

 2007年4月より放射線照射設備が稼動し、原発性肺癌や縦隔腫瘍の患者さんに対して術前及び術後の照射が可能になりました。
 呼吸器内科、放射線科とさらに連携を深め、肺癌を中心とした胸部悪性腫瘍に対し集学的治療を行って参ります。また、VATSによる診断・治療を積極的に行い、「早期発見、早期治療」を実践していきます。


過去5年間の手術実績

       
  2004年 2005年 2006年 2007年 2008年 2009年2010年
原発性肺癌 22 31 49 44 45 37 51
転移性肺腫瘍 8 7 8 16 9 10 7
縦隔腫瘍 12 6 11 18 12 10 5
胸膜腫瘍 4 2 8 5 3 0 0
良性肺腫瘍 1 8 16 12 2 1 0
胸壁腫瘍 1 1 1 1 0 0 0
気胸 20 32 31 21 27 17 27
炎症性疾患 5 1 7 4 21 22 22
外傷 0 0 4 1 0 0 0
その他 2 3 8 3 1 1 0
総数 75 91 143 125 120 98 112

医師

深見武史(科部長)
卒業年 平成7卒
日本外科学会専門医・指導医、日本呼吸器外科学会専門医、肺がんCT検診認定医
土屋武弘
卒業年 平成18卒
中島 淳(非常勤)
卒業年 昭和57卒
日本外科学会専門医、日本呼吸器外科学会指導医、日本胸部外科学会指導医、日本呼吸器学会専門医

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